行政書士とは?試験概要や仕事内容から資格を取得するメリット、やりがいまで解説

更新日:2025年2月6日

行政書士は、弁護士や司法書士などに並ぶ八士業として知られ、法律の知識を持つ行政手続きの専門家として、さまざまな場面で活躍しています。とはいえ、行政書士の業務は多岐にわたるため、具体的にイメージしにくいという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、行政書士の仕事内容や資格を取得するメリット、平均年収、試験の内容、ダブルライセンスに相性の良い資格、仕事のやりがい、向いている方の特徴、働き方、行政書士になるための方法、将来性について解説します。

行政書士について知りたい方や興味のある方、行政書士試験の受験を考えている方は、ぜひ参考にして資格の全体像をつかんでください。

  • 行政書士とは、官公署に提出する書類の作成と手続きの代理を行う国家資格を言います。
  • 行政書士事務所や弁護士事務所、一般の企業の法務部などへの就職や転職の際に有利です。
  • 行政書士の年収は25〜29歳で407.47万円、35〜39歳で664.46万円、最高が40〜45歳の691.52万円です。
  • 行政書士試験は、毎年1回11月第2日曜日に実施されます。
  • 受験資格は特になく、年齢、学歴、国籍などに関係なく誰でも受験できます。
  • 行政書士試験の過去5年の合格率は12%余りです。
  • 多くの方は独立開業をしていますが、この他に法務事務所に所属することも選択肢の1つです。
  • 合格に必要な勉強時間は、独学で1,000時間程度、予備校や通信講座を利用して500〜600時間と言われています。
目次

行政書士とは?

行政書士とは?試験概要や仕事内容から資格を取得するメリット、やりがいまで解説

行政書士とは、官公署に提出する書類の作成と手続きの代理を行う国家資格を言います。扱う書類や手続きの種類は次の通りです。

■行政書士が扱う書類や手続き

許認可等の申請書類
遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書
行政不服申立て手続代理など

またこの他にも、認可手続きの際のコンサルティングも行政書士の業務の1つです。こうした行政書士の制度や業務内容などは、行政書士法により定められています。

行政書士は、書類を正確・迅速に作成し、行政が効率的に処理のできるよう手助けをします。行政手続きの専門家として活躍し、公共の役に立つ仕事です。

出典元:日本行政書士会連合会

行政書士の仕事内容

行政書士の仕事内容について、もう少し具体的に見ていきましょう。実は、行政書士が扱う手続きは1万種類を超えるとも言われています。これらを大きくまとめると3つの業務に分けられます。

行政書士の仕事については、こちらの記事で詳しく紹介しています。併せてご覧ください。

関連記事:
行政書士の1日の流れとは?仕事の取り方までご紹介

官公署に提出する書類等の作成

1つ目は、官公署に提出する書類等の作成です。官公署とは、各省庁、都道府県庁、市、区役所、町、村役場、警察署、消防署、税務署などを指します。主な書類の種類は次の通りです。

■行政書士が取り扱う書類の作成と申請などの手続き(一部)

法人の設立に関する手続き
(株式会社、各種事業協同組合、財団法人、NPO法人、各種組合 など)

定款の作成、役員変更、議事録等の作成
会計記帳、決算書類作成ほか

建設業・不動産業等に関する手続き

建設業許可申請
宅地建物取引業者免許申請ほか

運送業・倉庫業に関する手続き

貨物自動車運送事業経営許可申請
倉庫業登録申請ほか

飲食店等に関する手続き

飲食店・喫茶店営業許可
深夜酒類提供飲食店営業開始届ほか

これらの書類は、申請者自身が作成することも可能です。とはいえ、内容が込み入っていたり、時間や手間がかかったりなど、申請者にとって簡単なことではありません。そこで、専門性と実務経験を備えた行政書士が申請者に代わり、書類を作成します。

書類作成にあたっての相談業務

2つ目は、書類作成にあたっての相談業務です。契約書、覚書などの権利業務に関する書類や、議事録、会計帳簿などの事実証明に関する書類を作成する際は、法的な知識が必要です。行政書士はこれらの書類を作成するほか、内容や形式について申請者からの相談にも乗ります。

たとえ書類の作成はしなくても、相談を受ければ依頼者に相談料を請求することは可能です。また、行政書士法により守秘義務が定められているので、相談により知り得た情報を他に漏らしてはいけません。

許認可申請の代理

3つ目は、許認可申請の代理です。許認可申請とは、建設業許可申請や飲食店・喫茶店営業許可など、官公署の許可を必要とする申請を言います。

これらの書類を申請者の代理として官公署へ提出し手続きを行うのも、行政書士の仕事の1つです。書類等の作成と同様に、手続きは申請者に大きな負担がかかります。そこで、専門性と実務経験を備えた行政書士が代わりに行います。

このように、行政書士の仕事は大きく3つに分かれますが、書類の種類は多岐にわたります。そのため、専門分野を決めて業務を行う行政書士や行政書士事務所もあります。

行政書士を取得する4つのメリット

行政書士は、法律の知識を持った行政手続きの専門家です。こうした専門性のある行政書士には、資格を取得するメリットがいくつかあります。その中でも特に注目したいのは、4つのポイントです。

行政書士として仕事をしなくても「取得して良かった」と思える魅力的なポイントも中にはあるので、ぜひ注目してください。

就職や転職で役立つ

1つ目は、就職や転職に役立つことです。行政書士は独立開業をするケースが多いため、資格の取得後に就職や転職をする場面は少ないかもしれません。それでも、行政書士事務所や弁護士事務所、一般の企業の法務部などへの就職や転職の際に有利です。

■就職や転職時の資格の活かし方
行政書士事務所 行政書士として業務を行う
弁護士事務所 パラリーガル(法律事務員)として弁護士の指示の下、法律事務を補佐する
一般企業の法務部 行政書士としてではなく、法律の知識を持つ社員として業務を行う

これらの業務には、法律の知識が欠かせません。行政書士試験は、民法をはじめ、商法などの法律問題の出題が8割を占めます。そのため、試験に合格すれば業務に必要な法律の理解があるとみなされるでしょう。

就職や転職の際には、資格取得をアピールすることで、就職活動を優位に進めることができます。

法律知識が身につく

2つ目は、法律の知識が身につくことです。転職や就職で有利になる法律の知識は、生活をする中でも無駄になりません。特に民法は、身近な問題を解決するのに役立ちます。

社会の中で生きることは、さまざまな法やルールに関わることです。例えば、家族や親戚の間の相続や遺言、職場では雇用関係、近隣の住民とは土地に関する規定などです。もしトラブルが起きた場合には、解決するための手段を自分で考えなければなりません。そこで行政書士で身につけた法律の知識の出番です。

誰でもトラブルはできるだけ避けたいものです。未然に防ぐ方法を知っていれば、安心して生活ができます。行政書士試験にチャレンジして良かったと思えることの1つになるでしょう。

独立開業を目指せる

3つ目は、独立開業を目指せることです。行政書士の業務を行う場合、独立開業するか、行政書士事務所に所属するかという、大きく分けて2つの選択肢があります。資格を取得した後、すぐに独立開業をすることももちろん可能です。もしくは、行政書士事務所に所属して経験を積んでから、独立開業する道もあります。

独立開業する魅力は、「自分のペースで働ける」「プライベートを充実させることができる」「たくさん働いて稼ぐことができる」「定年がない」などさまざまです。

将来的に独立開業をすることを考えているのなら、行政書士の資格を目指すメリットはたくさんあります。そして「自分らしく働く」「自分らしく生きる」を実現するきっかけをつくることもできるでしょう。

比較的取得難易度が低い

4つ目は、八士業の中では取得難易度が高くないことです。八士業とは、司法書士や不動産鑑定士、弁理士など「士」の付く職業を指します。高度な専門知識が必要であることから、八士業の試験は難易度が高いことで知られています。

それに対して行政書士は、法律系の資格と比べて難易度は高くありません。とはいえ、独学の場合は1,000時間、仕事をしていれば1年以上の勉強が必要と言われており、それなりの勉強が必要です。

例えば、行政書士試験の合格率は13.98%であるのに対して、司法書士試験は5.19%(共に2023年度実績)と、合格率から見ても、難易度は高くないことが分かります。行政書士は比較的目指しやすい国家資格と言えるでしょう。

行政書士の平均年収

資格を取得するメリットと同じく気になるのが、行政書士の平均年収です。厚生労働省の「職業情報提供サイト」では、行政書士の仕事内容や統計データなどを公表しています。

それによると、行政書士の年収は25〜29歳で407.47万円、35〜39歳で664.46万円、最高が40〜45歳の691.52万円です。20~70歳の間では、35歳から59歳くらいが年収のピークになっています。(出典元:令和4年賃金構造基本統計調査)

行政書士の平均年収については、こちらの記事でもご紹介しています。

関連記事:
行政書士の平均年収はどのくらい?業務別の年収の違いや年収の高い働き方を紹介

行政書士の試験とは

行政書士の仕事内容や資格を取得するメリットを理解したところで、試験について確認していきましょう。

行政書士試験は、行政書士の業務に必要な知識や能力を審査する試験です。試験科目は、大きく分けて法令等と基礎知識の2つです。合格率は10%余りと決して高くはありません。

まずは試験の概要、そして内容、難易度・合格率について順に触れていきます。

行政書士の試験概要

はじめに、行政書士の試験概要です。行政書士試験は、毎年1回11月第2日曜日に実施されます。試験の内容が発表される試験の公示から合格発表までの試験スケジュールと、試験会場、受験資格について順に確認します。

試験スケジュール

試験のスケジュールは、7月の試験の公示に始まり11月の試験を経て、翌年1月に発表が行われます。

■行政書士試験のスケジュール

・試験の公示 7月第2週
試験の公示は、一般財団法人 行政書士試験研究センターのサイトにて行われます。

・受験申込み受付 7月下旬~8月下旬
受験申込みは、「郵送」と「インターネット」の2つの方法で受け付けています。

・受験票の送付 10月下旬
受験票には、試験会場が記載されています。

・試験日 11月第2日曜日
試験時間は、午後1 時から午後4 時までの3 時間です。

・合格発表 1月第5 週の公示日
合格発表は、一般財団法人 行政書士試験研究センターのサイトと、同センター事務所の掲示板の2カ所で行われます。

年に1回の試験なので、手続きを逃さないように、事前にスケジュールを頭に入れておくことが大切です。

試験会場

試験会場は、各都道府県にある大学や複合施設などです。受験の申込みの際に会場を選ぶことができます。ただし、選んだ会場が定員を超過した場合、同一都道府県内の他の試験場に変更される場合があります。

受験資格

受験資格は特になく、年齢、学歴、国籍などに関係なく誰でも受験できます。

令和5年度(2023年度)の受験者数は46,991人、そのうち男性は約67%、女性は約33%です。また、合格者の最年長は81歳、最年少は13歳と、幅広い年齢の方が受験して合格しています。

行政書士試験の試験概要と受験資格については、こちらの記事でもご紹介しています。併せてご覧ください。

関連記事:
行政書士試験の試験概要と受験資格を知ろう!

行政書士の試験内容

次に、行政書士の試験内容です。試験科目は、行政書士の業務に必要な法令等と、行政書士の業務に必要な基礎知識の2つがあります。判例や条文の知識を問われる問題などが出題されます。試験科目と配点をまとめたのが次の表です。

■行政書士の試験科目と配点
試験科目 科 目 出題数 配点
法令等 行政法 20問 104点
民 法 11問 76点
憲 法 6問 28点
商 法 5問 20点
地方自治法 2問 8点
基礎法学 2問 8点
小  計 46問 244点
基礎知識 基礎知識/td> 6問 24点
行政書士法等 2問 8点
情報通信・個人情報保護 3問 12点
文章理解 3問 12点
小  計 14問 56点
合  計 60問 300点

出題数は行政法と民法が多く、全体の半分を占めています。また、配点も全体の6割と、高いのが特徴です。合格を目指すなら、行政法と民法が鍵になるでしょう。

それでは、行政法と民法の2科目について、出題の特徴と学習のポイントを整理します。

■行政法と民法の出題の特徴と学習のポイント

・行政法
地方自治法も含めて、300点満点のうち112点を占める最重要科目です。学習すればするほど得点が伸びるので、時間をかけて学習して高得点を狙います。

・民法
近年は、国家公務員の総合職試験並みの難しい問題が出題される傾向にあります。配点が高く、出題される分野も広範囲なので、行政法と同様に学習に時間をかけます。

試験の内容について大体のイメージをつかめたら、次は難易度と合格率について解説します。

行政書士試験の試験科目についてはこちらの記事でも解説しています。併せてご覧ください。

関連記事:
行政書士試験の試験科目は?

行政書士の難易度・合格率

最後は、行政書士の難易度・合格率です。行政書士試験の過去5年の合格率は12%余りです。

                                   
■過去5年の受験者数と合格率 参照:一般財団法人 行政書士試験研究センター
実施年度 受験者数 合格者数合格率
令和6年度
(2024年度)
47,785人 6,165人12.90%
令和5年度
(2023年度)
46,991人 6,571人13.98%
令和4年度
(2022年度)
47,850人 5,802人12.13%
令和3年度
(2021年度)
47,870人 5,353人11.18%
令和2年度
(2020年度)
41,681人 4,470人10.72%

合格率は決して高くはありません。しかし一方で、「法律の勉強はしたことがない」という人でも合格できています。ポイントを押さえた勉強がより重要になってくるでしょう。

行政書士とのダブルライセンスに相性の良い資格とは?

行政書士の中には、ダブルライセンス(複数の資格)を持つ人がいます。なぜなら、行政書士の試験範囲は他の資格の試験科目と重なる部分があり、ダブルライセンスを取得しやすいからです。

ここで、ダブルライセンスと相性の良い資格について詳しく見ていきましょう。

司法書士

司法書士は、不動産登記や商業・法人登記、供託手続きなどを行うほか、法務局や裁判所、検察庁に提出する書類の作成などに関わる国家資格です。

行政書士と共通する点は、法律関係の資格であることです。2つとも試験科目に民法、憲法、会社法(商法)が含まれています。

ダブルライセンスがあれば、例えば会社設立の手続きに関して申請から登記までをワンストップで行うこともできます。司法書士はダブルライセンスに相性の良い資格と言えるでしょう。

社会保険労務士

社会保険労務士(社労士)とは、人事・労務管理の専門家として、労働・社会保険に関する労務管理や相談業務を行う国家資格です。

行政書士試験との共通点はないため、新たに勉強する必要があります。業務の内容については、書類の作成や申請を代理で行うことが2つの類似点です。

例えば、行政書士として会社の設立に携わった後、社労士として社会保険の申請などを行うと、ダブルライセンス保持者としてつながりを持った業務を行うこともできます。

FP(ファイナンシャルプランナー)

FP(ファイナンシャルプランナー)とは、相談者の人生設計を資金計画などの経済的な面から支える国家資格です。

行政書士との共通点は、相続に関する知識です。FPは、相続に関する法律や税金、不動産などについて学びます。これは、行政書士の民法に当たる部分です。

例えば、FPとして相続に関する相談を受けた後、行政書士として遺産分割協議書の作成ができます。FPはダブルライセンスに相性の良い資格と言えるでしょう。

関連記事:
行政書士試験の試験科目は?

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対して診断・助言を行う国家資格です。さらに、中小企業と行政・金融機関等をつなぐ役割も果たしています。

中小企業診断士の試験には、経営法務の試験科目があります。しかし、行政書士試験で問われる法律の分野とは異なるため、新たに勉強する必要があります。

ダブルライセンスの活かし方としては、例えば行政書士として会社設立に必要な手続きを行った後、中小企業診断士として経営のコンサルタントを請け負うなどがあります。

宅地建物取引士

宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引の専門家として土地や建物の売買、賃貸借などを行う国家資格です。

宅建士試験では、法律に関する科目として民法と宅建業法が出ます。民法は行政書士の試験範囲と重なるので、宅建士は比較的挑戦しやすい資格です。

仕事内容については、不動産や相続に関連した業務につながりがあります。相続の際に不動産を売却するといった場合にも、宅建士の資格が役に立ちます。

行政書士のやりがいは?

ここまで読んで行政書士に興味を持った方も、行政書士にはどのようなやりがいがあるのかという点は気になるところでしょう。仕事をする上で、特に大事にしているポイントと考えている方も多いかもしれません。

行政書士にはいくつかのやりがいがありますが、その中から2つに絞ってご紹介します。

困っている人を手助けできる

1つ目は、困っている人を手助けできることです。行政書士の業務の場面では、行政に関する書類を代わりに作成してほしい、申請を代行してほしい、相談に乗ってほしいという、困った人の依頼から始まります。

行政の手続きには法律知識が必要であるほか、手続きが複雑なこともあり、一般の人にとっては難しいのが実情です。こうした困っている人を手助けできるのは、専門的な知識を持つ行政書士です。

相談者の依頼に応じて手助けをした後にもらえる感謝の言葉などは、仕事を続けていく上で大きな励みになるでしょう。

努力次第で高収入を目指せる

もう1つは、努力次第で高収入を目指せることです。行政書士として独立開業をすれば、頑張って働いた分がそのまま収入になります。自分の能力や実力を思う存分発揮して、目標にしている収入額を達成することも可能です。

ただし、独立開業にはそれなりのリスクもあることを知っておかなければなりません。経営を安定して継続させるためには、さまざまな困難があります。経理や営業などを自分1人で行わなければならない場面もあるかもしれません。

リスクを含めて努力して高収入を目指すなら、行政書士は適した職業と言えるでしょう。

行政書士に向いている方の特徴

行政書士とは?試験概要や仕事内容から資格を取得するメリット、やりがいまで解説

行政書士の業務内容ややりがいなどをご紹介してきました。これらを踏まえて上で、どのような方が行政書士に向いているのかを探っていきます。

向いている方の特徴はもちろん、この性質を持っていると仕事がしやすいという視点も含めて3つのポイントを取り上げます。

「自分に向いている・向いていない」とすぐに判断するのではなく、「この能力を伸ばそう」「こういった心構えが必要だ」と捉えてください。

コミュニケーション力がある

行政書士に向いている方の特徴の1つ目は、コミュニケーション力があることです。行政書士の仕事は、書類の作成や手続きの代行といった、どちらかといえばコミュニケーション力はあまり必要ない仕事と思われがちです。

しかし、書類を作成するに当たり、どのような事情で何のために必要なのかといった理由を知らなければ、業務を開始することはできません。依頼者とコミュニケーションを取りながら、しっかり話を聞く必要があります。

独立開業により自分1人で仕事をしている場合などは、営業を行わなければならない場面も出てきます。また、税理士や司法書士、弁護士などと一緒に1つの案件に携わることもあるので、他士業の方とのコミュニケーションも必要です。

責任感が強い

2つ目は、責任感が強いことです。これは、行政書士だけではなく社会人全般に言えることかもしれません。行政書士の仕事は、個人情報や機密事項を取り扱うこともあります。そのため、データの管理は責任を持って行う必要があります。

また、依頼内容によっては、書類を作成したり申請したりする期限や締め切りなどがある場合もあります。必要な時期に手続きができないと、依頼主に迷惑をかけることになります。期限を守ることは、行政書士として必要な心構えです。

相談業務についても、相手の話に耳を傾け、真摯に対応することが大切です。やるべきことに対して責任を持つことは、自分自身の信用にもつながります。そして経営にも影響を及ぼす大事な問題です。

貪欲に仕事に向かい合うことができる

3つ目は、貪欲に仕事に向かい合うことができることです。独立開業をした場合、待っていても仕事の依頼はありません。自ら進んで営業活動を行い、仕事を取りに行く必要があります。

ここで役に立つのが、コミュニケーション力と責任感の強さです。コミュニケーション力については、顧客を集めるために活用したい能力です。一方、責任感は初対面では伝わりにくいかもしれませんが、時間の経過と共に武器にできます。

もう1つのポイントとして、最新の知識を常に持つことです。法律や行政のルールは、時代と共に変わります。その際、必要な知識をいつでも引き出せるように、資格を取得したからといって安心せず、常に学習をすることが大切です。

行政書士の働き方

実際に行政書士として働く場合、どのような働き方があるのでしょうか。多くの方は独立開業をしていますが、この他に法務事務所に所属することも選択肢の1つです。

さらに、別の本業を続けながら行政書士を副業にするという働き方もあります。これら3つのパターンについて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

独立開業行政書士

行政書士として働く方の中で最も多いのが、独立開業行政書士です。独立開業するタイミングは、資格取得後すぐ、もしくは行政書士法人などで経験を積んでからなど、人それぞれ異なります。自分が経営者となり、ときには営業や経理など、運営に関わるさまざまな業務をこなします。

たくさん働いたりしっかり休みを取ったりと、自分のペースで働くことができるのが魅力です。また、努力次第で収入を増やすことができるなど、自由な働き方ができます。

行政書士法人の行政書士

行政書士法人で働くのも1つの選択肢です。行政書士法人とは、2人以上の行政書士が集まって設立した法人を言います。 社員は法人の構成員であり、使用人は社員の監督の下に業務を行います。

行政書士法人では、独立開業の前に業務経験を積むことができるほか、労働者として社会保障を受けられることがメリットです。また、法人であることで信用を得られやすいことや、複数の行政書士がいることから、独立開業よりも経営の安定が期待できといった魅力があります。

副業行政書士

副業行政書士とは、本業を別に持ちながら副業として行政書士の業務を行うことを言います。会社員などが、就業時間外や休日に行政書士として働くというスタイルです。

副業行政書士には、いくつかの注意点があります。まず、本業の休日が土日の場合、官公署の休みと重なるため、書類の提出などの代行業務ができません。もう一つは、行政書士の業務をするために支払う会費※を差し引いて利益が出るかという問題です。これらを克服できれば、副業行政書士も1つの選択肢になるでしょう。

※会費については後ほど説明します。

行政書士になるにはどうすればいいか?

行政書士の仕事や試験、働き方などに魅力を感じたら、次に、行政書士になるにはどうすればいいのかを確認していきましょう。

また、「試験に合格するために必要な勉強時間は?」といった、試験勉強に関わる疑問も解決します。その他、試験合格以外に行政書士になる方法や、合格後にすべきこともご紹介します。

行政書士試験に合格する

行政書士になる方法は2つあります。その中でも、誰でも挑戦できる方法は、行政書士試験に合格することです。

行政書士試験は、毎年1回11月第2日曜日に実施されます。受験資格はないので、誰でも受験することが可能です。難易度は低くなく、合格率も高くはありません。そのため、ある程度の勉強が必要です。

合格に必要な勉強時間は、独学で1,000時間程度、予備校や通信講座を利用して500〜600時間と言われています。年に1回の試験に向けて勉強の計画を立て、地道に学習を続けることで合格への道が開けます。

試験合格以外の方法も

行政書士になるもう1つの方法は、「行政書士の資格を有する者」になることです。つまり、次の資格を持っていると、試験を受けずに行政書士になることができます。

■行政書士となる資格を有する者

弁護士、弁理士、公認会計士、税理士、公務員または行政法人などの役員や職員として行政事務を担当した期間が通算して17 年以上(中卒の場合は20 年以上)の者

これらの資格を持つ方は、行政書士に必要な知識がある、もしくは実務を担う能力があるとみなされます。そのため、行政書士試験を受けて合格する必要はありません。

試験合格後行政書士会に登録する

続いて、試験に合格した後の手続きについてご紹介します。行政書士として業務を行うためには、行政書士会に登録する必要があります。合格しただけでは業務ができないので、注意が必要です。

試験合格後、行政書士登録申請書や履歴書などの必要な書類を作成し、都道府県行政書士会に提出します。その後、登録通知が届いたら登録完了です。

登録の際には、登録手数料や入会金、会費などを支払います。東京都の場合、登録料は30,000円、入会金は200,000円、会費は年間72,000円(令和5年4月現在)です。その他の会費も含めるとまとまった額になるので、事前に用意しておく必要があるでしょう。

参照:登録入会のご案内|東京都行政書士会

行政書士の将来性

最後に、行政書士の将来性について考えてみましょう。近年AI技術が進化し、さまざまな作業をこなせるようになりました。事務作業もその1つで、AIによる書類の作成も行われています。

それでは行政書士が行う書類の作成も、AIに取って代わる時が来るのでしょうか。将来を正確に予測はできませんが、しばらくは大きな影響はないと考えられています。

行政書士は、依頼主へのヒアリングなどをしながら書類を作成します。今のところ、こうしたやり取りから得られる情報をAIで処理することは難しいのが現状です。

一方で、デジタル化も進んでいます。これまでアナログだった業務の一部が、今後デジタルに変わることも考えられます。行政書士を目指すなら、デジタルに対応できる柔軟性が必要になるかもしれません。

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この記事の監修者は
北川えり子(きたがわ えりこ)

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【出身】東京都
【経歴】拓殖大学外国語学部卒。行政書士、海事代理士、宅建等の資格を保有。
【趣味】旅行、ドライブ
【座右の銘】雲外蒼天
フォーサイト公式Youtubeチャンネル「行政書士への道」

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